皆さんは「ボトックス」という言葉を知っていますか?「シワの特効薬」やメスを使わない「プチ整形」として、耳にしたことのある方も多くいらっしゃるかと思います。もともとは眼瞼痙攣(がんけんけいれん)というまぶたの病気の治療薬として使われていたのですが、ボトックスを注射すると目の周りのシワが無くなることが解り、1992年ごろからシワ取りの治療薬としてアメリカで大流行するようになりました。まさに女性にとっては夢のような薬なのですが、日本ではまだまだ馴染みが薄く、実際どんな効果があるのかよくわからないという声も聞きます。ボトックスの基本的な知識を身に付け上手く付き合っていくことで、より美しくイキイキとした毎日を送ることが出来ます。
ボトックスの働き
ボトックスとは「ボツリヌス菌」という細菌の毒素を加工して作られた薬の事です。この毒素には筋肉の働きを弱める効果があり、目尻や眉間などの気になる患部に注射するだけでシワを改善していきます。痛みが少なく注射を打ってからだいたい3~10日程ですぐに効果が表れるのが特徴ですが、その効果は約半年しかもたないので効果を維持するには継続的にボトックス注射を打ち続ける必要があります。
ボトックスで効くシワ・効かないシワ
シワの特効薬とはいえ、ボトックスは全てのシワに効果があるわけではありません。ボトックスで効果が出るのは、目尻や眉間・額などの「表情ジワ」。つまり普段から活発に筋肉を動かしている箇所の筋肉の動きを弱めることでシワを改善するのがボトックスです。なので、乾燥などによる小ジワや目の下やほうれい線のたるみによってできたシワには効果が薄いと言われています。そもそもシワの原因はコラーゲンの減少によって肌の弾力が失われているからです。ですので、ボトックスにケミカルピーリングやイオン導入を併用し肌の地力を付けることで、より肌も美しくなりボトックスの効果も高めることが出来ます。
まだまだ進化し続けるボトックスの力
ボトックス=シワ治療と思われている方も多いですが、実はシワ以外にも様々な治療に利用されています。「小顔効果」「多汗症」「皮脂抑制」「足を細くする」など、どれも女性なら気になる内容ですよね。また最近では「塗るボトックス」と呼ばれるボトックス注射と同じような効果が得られる化粧品も出てきました。ボトックス注射のような即効性はありませんが、注射が苦手なや施術に不安を感じる方にはおすすめの方法です。
ボトックス注射にまつわるアレコレをご紹介しましたが、効果が高い反面、注射する場所や薬の量など、施術する医師の技量によって結果が大きく変わってしまうほど、高いスキルが必要とされるので、事前にしっかりカウンセリングを受け、納得した上で治療を受けるようにしてください。クリニック選びのポイントとしては、アフターケアがしっかりしているのはもちろんですが、そのクリニックがボトックス治療の認定を受けているか、経験数はどうか、医師の知識やスキルは大丈夫かなどをチェックしておくと良いでしょう。ボトックスの正しい知識を身に付けることで、より安全により美しく、自分磨きをして頂けたらと思います。